そのbaseに積もるもの [宝となる強い腰ひとへの優しさ]
この4月14日、最初の時に自己紹介として、ご自分のことを話されたんですが、信州で町にある旧制の中学校に入られた時に、小さな村から5里の道を歩いて通われたのだそうです。20キロです。雨の日のその距離。雪の日もあったでしょう。でも、彼はおそらくそれに怯むような人ではなかったんでしょうね。中学校の成績は、ビリから二番目。卒業まで通して、常に下から二番目。一番下には、落ちなかったこと、幸いなるかな。最下位にひとりいつづけてくれた人に感謝。彼は、そう思っていたもののようですね。大学に入るのに何年も、浪人。大学院に入るのにも、浪人。私は、いまその先生を前にしています。1933年生まれの、名誉教授。温かな、魅力深い人です。